ハイグロフィラspチャイ砂利底床育成記録

ハイグロフィラspチャイ砂利底床育成記録

3回失敗したハイグロフィラspチャイの水中育成…果たして4回目の正直となるか

今まで幾度となく挑戦してきたハイグロフィラspチャイの水中育成。

これまで植えてきたのは組織培養のハイグロフィラspチャイだったこともあり、水中に適応する前に2週間ほどで溶けてしまいました。そこで「貯蔵養分の多い大株の水上葉なら水中化しやすいのでは?」と考え唯一ハイグロフィラspチャイの水上葉を販売していたアフリカン熱帯魚から4株購入。それをさらに成長させ大株にしようと水上育成を試みました。(現在ではcharmでも良い状態のハイグロフィラspチャイを販売されてます)

水上葉として育成中のハイグロフィラspチャイ

4か月かけて水上育成したハイグロフィラspチャイを水槽に植えて経過観察

4か月経過したハイグロフィラspチャイ

4か月後、ようやくイケるかな?ぐらいの大きさに成長したので水槽に植え付けてみました。

成長速度は筆者が育てたことのある水草の中でも断トツ遅い。

ちなみに上の水上育成ではホームセンターで適当に買ってきた金魚用のソイルを使っており全く肥料を与えず、水槽の水のみで育成しました。

ハイグロフィラspチャイ根切り、または根ごと、石に活着の3パターン砂利底床で育成開始

水上葉のハイグロフィラspチャイを砂利底床の水槽へ植えました

前景のど真ん中にド~ンと植え付けてみました。

4か月もかけて水上育成した株を失敗させたくないので、

1:「根を完全に切って地上部だけ植える」

2:「根を切らずまるまる植え付ける」

3:「溶岩石に水中接着剤で接着し水槽へ」

この3パターンで育成開始しました。

なお、この水槽は立ち上げて半年経ってますが、あまり底床肥料やってこなかったのでそれほど熟成はしておらずまだ少々不安定な感じです。ハイグロフィラspチャイを砂利で育成するなら初期はガンガン底床肥料やって、肥効がジワジワと下降気味になった1か月後コケが落ち着くタイミングで植えるのが良いと思います。

肥効が山あり谷ありだと肥料分がない砂利でもほんのちょっと山になった瞬間にもコケ増えだすので立ち上げ初期は肥料多め→コケ減りだして肥効が下降気味になってきたら肥効を一定にキープできるよう追肥→肥効がしっかり効いた状態でもコケ抑制を維持できる、こんなイメージで維持していこうかなと思います。もちろん水槽のパラメーターも一定です。ソイルならこんなこと考えなくても良いんですけど後々KHが上昇してしまうことを考えるとやはり私は砂利が良いかなと思います。

これが逆に肥料少な目でスタートしてしまうと 

バクテリアも増えない→水草の成長が弱々しい→ちょっと多めに追肥→肥効が山になりコケも山 となるわけです。

ただ筆者は砂利底床歴はそれほど長くはないので

・どんな肥料なら水中へと流出しないか?

・どんな肥料ならCECゼロの砂利でも肥効を一定にキープできるか?

・どんな肥料なら初期肥効をガツンと効かせ上記2つを達成できるか?

を模索段階でして….。

APT JAZZのようなできる限り遅効性の肥料を多めに施肥が良いとは思うのですが、砂利だと規定量の倍ぐらい入れないと思ったように生育しないです。

ちなみに水質は次の通りです。

水質:TDS:130  GH:10 (100%浄水で換水後、APT SKYで調整)  KH:2.0(100%浄水で換水)   pH:7.4(CO₂を完全に抜いた状態で測定)  pH:6.1(CO₂添加5時間後)水温:23~24℃

フィルター流量:水槽水量に対して約10倍(90cm水槽155ℓ、フィルター流量1600ℓ/h)

底床:溶岩砂(charmのボルケーノ)

底床肥料(元肥):約半年前にケト土+ピート、カミハタ スティック 睡蓮(1箱30本全部)

底床追肥:カミハタスティック睡蓮を2か月に20~30本(できれば肥効が一定になるようひと月に10~15本追肥したい。)1週間に1回、トロピカ緑液10プッシュ分、またはAPT COMP10プッシュ分底床注射。初めの1か月は1週間に1回リキダス5mlも併せて注射してたのですが、注射直後から1~2日ほど生育が乱れてはグンと成長、乱れてはグンと成長を繰り返すというような草姿が発症し「おかしいな」と色々試験した結果リキダスは底床のKHに影響を及ぼすことが判明。その後はリキダス中断しております。

と、このようなパターンと水質維持で育成してみました。

ハイグロフィラspチャイ2日目の生育状況 失敗してきたこれまでと明らかに違う!?

水上葉植え付け2日目のハイグロフィラspチャイ

高光量でやっているせいか元葉がわずかにコケってきました。

が、これまで失敗してきた組織培養のハイグロフィラspチャイとは明らかに状況が違うのです。

何が違うって今まで失敗してきた組織培養のハイグロフィラspチャイは高光量でやっても全く気泡なんて発生しませんでした。ところが今回の大株は2日目で気泡がたくさん出てきたのです。

2日目にしてかなりの手応えを感じております。

やはりハイグロフィラspチャイの貯蔵養分量(株の大きさ)が成功のカギだったようです。(←2日目で言う?)

ハイグロフィラspチャイ砂利底床に植えて11日目

砂利底床に植えて11日目のハイグロフィラspチャイ

砂利底床に植えて11日目のハイグロフィラspチャイ。結構コケついてきましたが新葉付近はまだコケついていないようです。右側にも余っていた2株を根ごとまるっと植えました。

この時点では発根しているかどうか確信がないのですが、新芽が5mmほど伸びてきました。

草姿は新芽がわずかに伸びたぐらいです...写真で比較しないと分からないレベルです。

新根を確認しないと伸びた新芽が水中葉なのか水上葉なのかすら分かりません。

砂利底床植え付け2週間目のハイグロフィラspチャイ ついに新根確認できました!

新根が確認できたハイグロフィラspチャイ

2週間目になってようやく新根の確認できました。しっかり水中適応できたようです。

また水上葉は2割ほど脱落しましたが割としぶとく残ってますね。もしかするとこの水上葉はこのまま水中適応型に変化するのかもしれません。(コケてるので脱落して欲しい…)

というより、水上葉が濃いピンクになってる部分はたぶんそのまま水中化してます。

全体的に新芽も伸びてきたことが分かります。組織培養の大株ハイグロフィラspチャイを植え付け3回とも失敗しましたが、そのどれもが発根を確認することができませんでした。今回が初です。

ここまでくれば成功は確実?

ハイグロフィラspチャイ植え付け3週間目。完全に水中化したのでトリミングして植えました

3週間目のハイグロフィラspチャイをトリミング

3週間目にもなると根もワラワラと出てきて一安心です。

水上葉だった葉もそのまま水中葉へ変化した感じですがコケの発生源になりそうなのでその内トリミングしようかと思います。

成長が遅い水草は初期肥効が遅れると面倒なことになりそうなので、カミハタスティック睡蓮を4分割し一株当たり2個ずつ追肥しておきました。

ちなみにハイグロフィラspチャイは水中からの栄養素吸収の方が得意っぽいです。

水質も変更しました。

変更したのはGH。GH10からGH5~6へ下げました。KHはそのまま2.0キープです。

ハイグロフィラspチャイ植栽25日目 

砂利底床植栽34日目のハイグロフィラspチャイ
にしても後ろの白いザル7割ぐらいの確率で写ってるな

新芽の展開は10日に1節のペース。なので徐々に元葉からコケが追いついていってる感じです。(汗)

コケついてる葉は主に半水上葉っぽいやつばかりなので、代謝が遅いだけでやはり他の水草と同じようにこれら水上葉は最終的に脱落していくのかもしれませんよね。ね!?(と思いたい…)

ハイグロフィラspチャイ植栽30日目

砂利底床に植えて30日目のハイグロフィラspチャイ

5日後ハイグロフィラspチャイの水上葉に付着したコケの増殖も止まりました。

このペースだとピンクの絨毯完成するまでに3~5か月かかりそうな感じ。

ソイルだとKH上昇したり肥料分無くなったり何かと不安定な時期になっちゃいそうですが、この水槽は水質に全く影響のない溶岩砂(ボルケーノ)なので絨毯までなんとかいけそうです。

あと成長すごいゆっくりだけど意外と新芽はコケ寄せ付けないし、KH変動しても安定した生育してます。(鈍いだけとも言える)

組織培養のハイグロフィラspチャイを成功させるには?

ハイグロフィラspチャイをここまで育成して分かったことは、ハイグロフィラspチャイはどうやら水上葉もそのまま水中適応型へ変化していくようです。なので組織培養のハイグロフィラspチャイを成功させたい方はミスト式でスタートすれば簡単に適応させることが出来ると思います。沖縄ビアンコのスタッフさんも組織培養のハイグロフィラspチャイをミスト式で成功させてましたよ。ただ「維持がメッチャクッチャムズイ~」とおっしゃっておりました。うむ。。。確かに難しそうです。。。

33日目ハイグロフィラspチャイを差戻し、古い葉を切り落としました

遠目では何とか見れる水草水槽….
改めて前の投稿画像と比較して見るとジワジワ寂しくなっていってるような….脇目は増えてるんですけどね。右奥には明るい緑のロタラ トゥルナデンシス。育成条件はトニナに近いらしい。
一番左側のハイグロフィラspチャイとホシクサspクチ、その後ろに先端がピンクのロタララモシオールフロリダ。ホシクサのコケた葉も切らないとですね。

ちょいとコケコケで見せるのも恥ずかしい画像ですが、今のところまだ誰一人ハイグロフィラspチャイの経過観察の記事上げてないので参考になればと思い恥ずかしながら掲載しております。

一番背の高いハイグロフィラspチャイをトリミングして空いている場所へ差し戻ししました。差戻しした場所へは一応カミハタスティック睡蓮を追肥です。

ピンクの絨毯いつできることやら。

また変化があればこちらに追記していく予定です。